キムンカムイ

きむんかむい

キムンカムイ

キムンカムイの別名

  • ヌプリコロカムイ(山の上手を司る神)
  • ヌプリノシケコロカムイ(山の中程を司る神)
  • ヌプリケスンカムイ(山の下手の神)

キムンカムイの御神徳

キムンカムイの伝承地

  • 北海道各地

キムンカムイの継続

  • 不明

キムンカムイの鎮座

  • アイヌの山々()

キムンカムイの解説

きむんかむい

キムンカムイ キムンカムイ

アイヌの人々から特別な敬意を持たれている、山の神ことキムンカムイ。
その信仰はどのようにして行われていたのでしょうか。カムイと人々との関係性、イヨマンテの祭り

山の神様、キムンカムイ

アイヌの考えでは、カムイ(神様)たちは、普段神の国にいるときは自分たちと同じく人間の姿をしており、人間の国へ降りてくるときにハヨクペ(鎧や衣)まとい、この世界に姿を現すと考えられていました。
熊もそのカムイのひとつであり、「キムンカムイ(山の神)」と呼ばれています。
また、キムンカムイが人間の国へ降りてくるときは、黒い衣を身にまとい、熊の姿になります。この身支度をするくだりは、重々しい神になるほど時間がかかると言われています。
熊はふつうキムンカムイ(山の神)と呼ばれていますが、高い山のふもとなどに住んでいる熊などは「ヌプリパコロカムイ(ヌプリコロカムイ)」と、山の上手を司る神としてアイヌの人々は特別の敬意をはらっていました。

キムンカムイとウェンカムイ

キムンカムイをはじめ、神様たちはコタン(人の住む集落)を訪れてくださり、貴重な毛皮や肉などを人間に与えてくれます。
ですがときには人間を無残に殺したり、危害を与える熊なども現れます。
そういった神様はウェンカムイ、すなわち悪い神様と呼ばれ、殺してもコタンに来させることはなく、山でばらばらに切り腐れ根の上に放置するのです。
しかし、山で人がクマに殺されたとき、殺した熊を必ずしもウェンカムイと断定するわけではなく、ときには偉い神が人を殺したりするのです。

偉い神である熊が、若い娘を殺したりする場合は、その熊は神々の国で花嫁を探していたがなかなかいい娘が見つからず、人間の国を見ていたら良い娘が見つかったため、妻にしようと神の国へ連れて行ったと考えられました。
このような話は、ユーカラの中で人と動物が結婚する、いわゆる異類婚姻譚としてしばしば語られています。
娘を失った一家としてはとても悲しいことではありますが、カムイと親戚になったと考えられ、その後も守護神として一家に猟運をもたらしたりしたと言われています。

イヨマンテ(霊送りの祭)

イヨマンテとは、霊を迎えもてなして霊を送る祭りのことで、一般的に知られているのは熊を送る祭りのことです。
たとえば、討ち取ったキムンカムイが雌熊であり、そこに小熊などがいた場合、その小熊はカムイの子として大切に養っていきます。
養う場所もありきたりな所ではなく、イナウチパと呼ばれる祭壇に近い神聖な場所に、木組みで作られた小屋を建て、食物も残飯ではなく、人間と同様のものを分け与え、我が子以上に大切に育てたりもしたのです。
マタギ(狩猟)で獲った母熊は、カムイとなって丁寧に神の国へ送られているため、カムイの子供の小熊のほうはペウレプカムイと呼ばれ賓客としてコタンへ招き入れ、1年ほど滞在し家族同様にもてなして、そのあと母熊の待つ神の国へ送り返すのです。
この送り返す儀式のことをイヨマンテと言います。

アイヌの方々はあらゆるところで神々をみるため、こうした祈りは日常のあらゆる場面で行われました。
その中でも熊を送るイヨマンテの祭りが特に盛大なのは、ふつうカムイと言えば熊のことを指すくらいに、熊の神が非常に重い神であったからなのです。

文章担当ひとびろ(元メンバー)

参考資料

  • ユーカラ

挿絵担当こなゆき

参考資料

  • 蝦夷島奇観
  • 蝦夷国風図絵
  • ユーカラ

挿絵解説

ひとが住む里と、神々の国を行き交うイメージで描きました。手に持っているのはクマの頭骨です。

キムンカムイに関連する神様

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