パーントゥ
ぱーんとぅ
パーントゥの解説
ぱーんとぅ


異系の面に泥だらけの姿をしたパーントゥ。
島に奇妙な面が流れ着いた事から信仰が始まりました。現在でも厄除けや五穀表情を祈りパーントゥの祭が行われております
パーントゥのご神名
パーントゥは琉球の方言で鬼(神)や妖怪という意味を持ちます。
それだけ異形の神様であった事がそうぞうできます。
来訪神パーントゥ
沖縄県宮古島市の伝説によるとパーントゥは来訪神とされています。
村祭りの日に流れ着いた異形の面。
それを見た神女たちが祭の日に流れ着いた来訪神として面を祀ったのが始まりとされています。
宮古島伝説~パーントゥ~
昔々、琉球国宮古島の北はずれにある海岸で異様な形相をした木製の面が漂着しました。
その日はちょうど村をあげての祭りが執り行われる日でした。面の異様さに人々は恐怖ましたが、
神女たちはこれを海の彼方からの来訪神だと考え、村の住人にお告げを与えました。「今日のよき日に神はパーントゥ神の来訪をしるしたり。
これはわが村々の豊作円満のしるし。
この面、大事に保管し、人々の和を保たん」以来、この祭の日には3人の若者が、全身につる草と泥、顔には集落に伝わる古い面といういでだちでパーントゥにふんして、奇声を発しながら集落を巡り歩きます。
巡り歩きながら家や人に泥を塗りつけて無病息災を願うようになりました
泥を塗る?パーントゥ・プナハ
琉球語でプナハとは祈願祭の事を表します。
パーントゥ・プナハとはその名の通り鬼神パーントゥの祈願祭を示します。
この祭りは平良地区島尻と上野地区野原の2箇所で執り行われており行われる時期など微妙に異なります
平良地区島尻では年3回旧暦3月末から4月初旬、旧暦5月末から6月初旬、旧暦9月吉日に催されます。
パーントゥは9月に登場し、パーントゥ・プナハとも言われます。
パーントゥは地区の若者3名から選べれます。
パーントゥとなった若者は、仮面を着け蔓草のシイノキカズラをまとい、全身泥だらけの格好です。
この泥は、ンマリガーと呼ばれる泉の底から取られます。
「ンマリガー」は特別な泉で、かつて産湯には必ずこの泉から汲んだ水が用いられた霊水で、5人の女神役に拝所で祈願をしてから集落に出て厄払いを行います。
厄払いは誰彼かまわず人や新築家屋に泥を塗りつけて回るというもので、泥を塗ると悪霊を連れ去るとされています
この泥塗りでは村人、メディア、観光客など問わずに泥を塗ることから度々問題になることも・・・
上野地区野原では毎年一回、旧暦の12月最後の丑の日に執り行われます。
平良地区島尻とは違い参加者は女、子どもで構成されます。
パーントゥには男の子一人が選ばれて面をつけて、夕方祈願のあと集落内の所定の道を練り歩き厄払いをします。
他の参加者はは小太鼓とほら貝で囃します。
挿絵担当伊助提督(元メンバー)
参考資料
- 宮古島庶民史
挿絵解説
頭の葉は、シイノキカズラの葉です(パーントゥに扮する人が身に纏うのがシイノキカズラの葉なんだそうで)
三人組なのはパーントゥ・プナハでは若者三人がパーントゥに扮するから